ねこになりたい

読書と備忘録

無印良品さんのホスピタリティ

 

このエピソードを読んで思ったこと。

 

無印良品の店員さんの配慮は誰にでもできることではない

会計の仕事がただの作業になっていない。お客様ひとりひとりの状況に合った仕事をしていること。「買ってすぐに娘にあげようと」という点。もしかしたら、ビスケットを選んでいる時の会話が聞こえていたのかも。店員さんの日頃からの周囲への気配りがあってこそ。物事を点で見ないでお客様のストーリーを汲んでいるところが素晴らしいと思う。

 

それに素直に感動・感謝できるツイ主さんも素晴らしいこと

この配慮を“客なんだから当たり前”ととらえない。感謝の気持ちを持つこと。

 

ホスピタリティが発揮できる環境

この店員さんのような接客・接遇は職場の「自由度」が高くなければできないと考える。あれダメこれダメ、勝手なことをするな、などと言われ、委縮してしまう職場環境では、お客様のニーズに気がついても咄嗟に手が出せないこともある。

 

あえて言葉にして伝えることの大切さ

「テープを長めにしておりますので、お出かけ中に食べた際はこちらでお止めください」と声をかけて渡している。+αのサービスは、お客様が気がつかずに、特別なことだと認識しなければ、その行動に価値が生まれない。

 

暗黙知(経験知)をいかに伝達するか

この店員さんの行動は所謂「暗黙知」から可能になるものである。言葉で言われたからといって、誰でもできるものではない。暗黙知をいかに伝達するかは、多くの企業で課題となっている。

優秀な社員のもつ知識や経験(暗黙知)をSECI(セキ)モデルというプロセスを用いてナレッジ共有(形式知化)する、ナレッジマネジメントという考え方が最近主流となっているそう。

 

暗黙知(経験知):「暗黙知」とは、「言葉で説明できない知識」である。暗黙知と対比されるのは、「形式知」であり、これは言葉で説明できる知識である。暗黙知(経験知)は、体験の良質な部分がいわば結晶化したものであり、形式知を経由しないで、それ自身で答えを出すことができる、独立した「知」の様式である。

 

ホスピタリティ:狭義の定義では、人が人に対して行なういわゆる「もてなし」の行動や考え方について触れていて、これは接客・接遇の場面でも使われるホスピタリティのことである。両者の間に「相互満足」があってこそ成立する。

広義の定義では、ホスピタリティが主人と客人の二者間の話にとどまらないことを言っている。社会全体に対して、その構成員である人々が、ホスピタリティの精神を発揮することで、相互に満足感を得たり、助け合ったり、共に何かを創りあげることができ、それによって社会が豊かになっていくという大きな意味でもホスピタリティは重要である。